Ableton LiveのDrum Rackでカスタマイズできるオリジナルキットを作る方法
ドラムラックっていろいろな使い方があると思いますが、今回は自分の好きなサンプルを集めてドラムキットを作るときに有効な方法を紹介しようと思います。
ただサンプルを読み込むだけでなく、キックとかスネアの音を個別にカスタマイズできるようにラックを組みます。
また、サンプル自体も複数の音をパッドに用意しておき、個別に切り替えることができます。
今回は音源の入っていない空のプリセット「Custom Rack.adg」を用意しました。
これをダウンロードして読み込み、各パッドに好きなサンプルを配置すると、パッドごとに「Low Cut」「High Cut」「Tone」「Attack」「Decay」などを調整できるようになります。
ドラムラックの中身を見てもらうとわかりますが、SimplerやEQ、Glue Compressorのパラメータにマクロが設定されています。(Live付属の音源で使われているフォーマットを各パッドにコピーしたものです)
中身の入っていないパッドが「Kick」「Snare」などの名前で並べられています。
サンプルを入れるパッドを選んだら、「Simpler」に好きなサンプルをドロップします。
各パッドにマクロが割り当てられているので、個別に音を調整できます。
このままでも使えますが、パッドごとに複数のサンプルを切り替えるには、下記の手順が必要になります。
ここで使う「チェーンセレクトゾーン」はLiveの機能の中でも特別に便利なものなので、覚えておけばいろいろと活用できると思います。
Abletonリファレンスマニュアル #チェーンセレクトゾーン
複数のサンプルを切り替える
Simplerのウィンドウ上部を右クリックすると下記のような表示が出るので、一番下の「Simpler>Sampler」でSamplerに変更します。(※StandardまたはLiteエディションでは残念ながらSamplerを使用できません。しかしチェーンセレクトはSampler固有の機能ではないので、Instrument Rackで代用できます)
Samplerの「Zone▲」タブをクリックすると、キーゾーンエディターが表示されるので、上図のように使いたいサンプルをドラッグして並べます。
ゾーンエディターの「Sel」を押すとチェーンセレクトに切り替わるので、全てのサンプルを選択した状態で、エディター画面で右クリック(cmdクリック)し「レンジを均一に割り当てる」を選択します。
ドラムラックのマッピング(Map)をオンにして、上図の右上の緑色になっている部分をマクロに割り当てます。今回はすでに8つのマクロが割り当てられているので、右上のマクロ「Glue」にマッピングし、音色セレクト用に変更します。
もともと「Glue」にマッピングされていた「Threshold」「Makeup」はマッピングブラウザから削除してください。
マクロを「Select」という名前に変えました。これでサンプルを切り替えられるようになりました。