Pushだけじゃない!Ableton LiveにおすすめのMIDIコントローラー
やっぱりフィジカルに操作したい!
コンピューターの弱点はマウスを使うことだ。
楽器なら演奏に応じた音が鳴るんだし、シンセサイザーやミキサーだってフェーダーやつまみを動かした方が直感的でわかりやすい。
Liveではどんなコントローラーを使えば、直感的な操作に近づけるのか?
大まかにいえばLiveでコントロールしたい機能は三つに分別できる。
「再生・停止などの基本機能」「フェーダーやノブによるデバイスコントロール」と「演奏(シーケンサー)」だ。
どこを重視するかによってコントローラーに求めるものが違ってくるので、それを踏まえて選びましょう。
Push
Abletonらしい無骨なデザインの純正コントローラー。
再生/停止などの基本操作はもちろん、セッションビューでのクリップ再生や、リアルタイムに入力できるステップシーケンサーとしても操作できる。
指でPushを演奏している動画。ベロシティに対応しているパッドで、鍵盤のように音階を弾くこともできる。
Mad Zach Ableton Push Performance - YouTube
こちらの動画ではリアルタイムでシーケンサーを操作している。
再生しながらステップ入力したり、クリップを再生したりできる。
Abayomi Performs “Chemistry” on Push - YouTube
Pushの最大の利点は、パッドの両サイドにある様々なボタンかもしれない。
画像で見ると黒いボディになじんで目立たないが、それぞれのボタンを押して独立した機能を呼び出せるのは大きい。
演奏しながらオーバーダブしたりノートリピートできるので、コンピュータとマウスで操作するような「チマチマ感」がない。
「コンピューターの画面を操作する」ためのコントローラーとは明らかに違い、AKAIのMPCシリーズのようなハードウェアに近い設計思想を感じる。
つまり進化したサンプラーといえるかもしれない。
APC40 (AKAI)
ほとんどLiveの画面と同じ配置で、非常にわかりやすいインターフェイスが特長のAKAI製コントローラー。
Pushとは違い、コンピューターの画面で見たままの操作が出来るタイプ。
ある意味こっちの方がLiveの純正っぽいというか、Liveというソフトウェアをはじめて使う人にも素直に操作できる気がする。
つまみやフェーダーの数も多く、ソフトシンセのパラメータやトラックのミキシングに便利で、MIDIコンには珍しいクロスフェーダーまでついている。
Akai Professional APC40 mkII - Demo, Features ...
Launchpad
APC40とは対照的に、「ボタンがひたすら並ぶ謎の機械」といった感じのNovation製のコントローラー。
いろいろな使い方が開発されていて、自由度は高く、パッドがピカピカ光るところも楽しい。
ただ、ノブやフェーダーがついていないので、デバイスコントロールやミキサーとしての使い勝手を期待してはいけない。
ユーザーモードでドラムの演奏をしながら、エフェクトを切り替えたりクリップ再生する方法を解説している動画。
Novation // Launchpad Promo Explained - YouTube
touchAble
iPadを持っているなら、touchAbleなどのiOSアプリのコントローラーという手もある。
タッチパッドなのでハードウェアほどフィジカルに操作できるわけではないが、ほとんど全ての操作に対応していて、ソフトウェアのアップデートで新しい機能も追加されていく。
お手持ちのコントローラー(またはキーボードで)
「MIDIマッピング」機能を使えば、Live未対応のコントローラーでも、任意のパラメーターに割り当てできます。
この方法はプラグインなどをコントロールするのに便利ですが、マクロコントロールやトラックフェーダーを、割り当てることは出来ません。
Live対応のコントローラーのようにマクロやフェーダーを割り当てるには「User Remote Scripts」という設定ファイルをいじる必要があります。
例えば、KORGの『nano kontrol 2』の8つのノブにマクロコントロールを割り当てるには、下記のロケーションに、『nano kontrol 2』の設定ファイルを作成する必要があります。
ユーザー/ライブラリ/ Preferences/Ableton/Live(現在使っている最新バージョン)/User Remote Scripts
詳しい設定方法につきましては、下記のサイトにありましたので、リンクを貼らせて頂きます。Live非対応のコントローラーをお持ちの方は参考にして下さい。
http://blog.soundathlete.com/tips/ableton-live/795/
それとコンピューター用のキーボードだけでも結構快適に使えます。
必要最小限の構成でコンパクトにやるのも楽しい。
それぞれのコントローラーに得意分野があると思うので、必要に応じて使い分けるのもアリではないでしょうか。